G-3. ゲノム解析技術を利用した農水産物における有用遺伝子の探索システムの開発【システムゲノム】

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2018-09-25

本研究では、エビの完全養殖やアフリカにおけるサバクトビバッタの抑制を可能にするため、水産上有用なエビ類の卵巣成熟とサバクトビバッタの相変異に関与する分子マーカー(遺伝子)の同定技術を開発します。

これまで生物分野における基礎研究は主に実験室でモデル生物を対象に行われてきました。一方、JIRCASにおける研究は主に開発途上地域のフィールドで非モデル生物(農・林・水産物に関連する生物)を対象に行われています。現在、ゲノム解読やトランスクリプトーム解析等の技術が進歩したため、フィールドにおける研究や非モデル生物の研究においても、最新のゲノム解析技術等を用いた基礎研究が行える環境が整いつつあります。本研究では対象とする生理現象を定量的にモニターできる分子マーカー(遺伝子)の同定技術開発を行います。本研究で開発される分子マーカーは、水産上有用なエビ類の卵巣成熟においては、正確な卵巣ステージの判定が可能になるだけでなく、現行の組織学的な手法で明らかとなる形態的な変化よりも早い時期に卵巣で起こっている現象(卵母細胞の成長・成熟、支持細胞の機能的変化など)を捉えることを可能にします。フィールドにおけるサバクトビバッタの相変異においては、バッタの相変異過程をモニターできるため、大発生を事前に予測することが可能になります。

成熟したエビ

エビ成熟に関連する遺伝子を網羅的に解析してDNAマーカーを開発する

群生相化したバッタ

相変異に関連する遺伝子を網羅的に解析してDNAマーカーを開発する

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