サイエンスQの出前授業:おいしいエビはどこから来たの?

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2021-01-12

はじめに

 サイエンスQは、筑波研究学園都市交流協議会が主催する、研究機関の研究員が学校を訪問して小・中学生の科学技術に関する疑問に答えるイベントです。このたび、水産領域の筒井功主任研究員が講師に選ばれ、平成29年1月19日につくば市立豊里学園今鹿島小学校を訪問し、3年生の皆さんを対象とする「おいしいエビはどこから来たの?」と題した出前授業を行いました。授業ではふだんから食べているクルマエビ類の多くが東南アジア諸国から輸入されていることやその養殖方法、養殖にともなって生じている問題などを理解してもらいました。

授業の内容

 授業当日は、JIRCASの概要や研究内容について紹介した後、我が国で食されているクルマエビ類の料理方法などを生徒たちに質問した後、消費量や主な輸入先、養殖の方法、発生している諸問題について、イラストや写真、クイズを交えて説明しました。我が国はクルマエビ類の国民一人あたりの消費量が世界第一位の「エビ消費大国」ですが、そのエビのほとんどが東南アジア諸国から輸入されており、養殖の現場では水環境やエビ疾病など様々な問題が発生していること、そして私たちが安価なエビを大量消費する背景には、様々な問題があることを理解して頂けたと思います。また授業の終盤には、小学校からの要望で、紆余曲折を経て研究を生業にするに至った経緯を説明しました。小学校3年生からキャリア教育がはじまるとのことで、生徒達が将来職業を選択する時が来た際の参考になれば幸いと感じています。授業の終わりには、クラスの皆さんからの積極的な質問に圧倒されるとともに、自分自身の知識の少なさや専門用語を混じえずに説明することの難しさなどを実感しました。さらに翌日には、クラスの皆さん一人一人から心のこもった感想文集をお送り頂き、こころから感激しています。サイエンスQでの貴重な経験を元にして、これからの研究活動に活かしていきたいと感じています。

授業の様子

質問攻めに圧倒されました

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